ここではアフィリエイトで収入を得ている方が確定申告(青色申告・複式簿記)する方法をお知らせします。第1編は収入の記帳方法です。ソフトは「やよいの青色申告」を使います。
【第1編】収入の記帳方法
アフィリエイト収益の記帳には売掛帳を使います。
1. 収益確定額を記帳
①補助科目の中からどの会社(アフィリエイト)の収益を記帳するか選択します。補助科目は初期設定時に登録しておきましょう。
②日付には収益が確定した日を入力します。振り込まれた日ではありません。白色申告は振り込まれた日だけ記帳していけばいいのですが、青色申告は発生主義で記帳しなければならないので、まず確定した日を記帳します。
確定日はいつなのか悩むと思いますが、私は以下の表のようにしています。例えば、グーグルアドセンスの収益確定日は翌月1日、つまり1月分(1月1日~1月31日)の収益は2月1日を確定日としています。月末(1月31日)を確定日としている人もいるのですが、31日分がまだ残っているのに31日に確定するって変じゃないですか?だから私は翌月1日で統一しています。
◇主要ASPの収益確定日・振込日
アフィリエイト | 確定日 | 振込日 |
Google AdSense | 翌月1日 | 翌月21日頃 |
リンクシェア | 翌月19日頃 | 翌々月20日頃 |
Amazonアソシエイト | 翌々月1日 | 翌々月29日頃 |
A8.net | 翌月1日 | 翌々月15日頃 |
もしもアフィリエイト | 翌月1日 | 翌々月30日頃 |
③▼の一覧から「掛けで商品を販売した」を選択します。すると、相手勘定科目が自動的に「売上高」となります。
④摘要には「アフィリエイト報酬確定(○年○月分)」などと記載します。
⑤売上金額に収益確定額を記帳します。振り込まれた額を記載すればいいでしょう。
2. 収益振込額を記帳
①日付には振り込まれた日を入力します。振込日は通帳やインターネットで確認できますね。
②(普通口座に振り込まれた場合の記帳方法)▼の一覧から「売掛金が普通預金に振込まれた」を選択し、③相手勘定科目は「普通預金」、相手補助科目は振り込まれた銀行名を選択します。銀行名は初期設定時に登録しておきます。
④摘要には「アフィリエイト報酬振込(○年○月分)」などと記載します。
⑤回収金額に収益振込額を記載します。1で記帳した売上高と2の回収額が一致すると残高は必ず0になります。
3. 収益振込手数料を記帳
ここで注意したいのは、確定収益から振込手数料が差し引かれて振り込まれるものはその振込手数料も記帳しなければなりません。グーグルアドセンスやリンクシェアは振込手数料無料なのでこの記帳は不要です。Amazonアソシエイトは振込手数料300円を取っていましたが、規約改定により現在は無料になっています。
2と同じ日付を入力し、▼の一覧から「振込手数料が売掛金と相殺された」を選択します。自動的に相手勘定科目が「支払手数料」となります。摘要には「アフィリエイト報酬振込手数料(○年○月分)」などと記載します。回収金額に振込手数料を入力すれば完了です。
通帳と照らし合わせながら、1→2→3を繰り返し記帳していきます。この記帳をしていくと、預金出納帳にも自動的に反映されていきます。預金出納帳の残高が実際の通帳の残高と合っているか確認しながら記帳すると入力ミスを防げるでしょう。事業用口座は1つにまとめた方が管理しやすいですし、記帳も楽になります。
事業用口座の預金利息に注意
預金利息にはすでに税金が掛かっているので、事業収益として計上してしまうと二重で課税されてしまいます。事業用の口座に預金利息が入金された場合は、「預金出納帳」を開き「事業主借」という勘定科目を使って仕訳をします。
私は事業用決済にVISAデビットカードを使っていますが、前月の利用額に応じて毎月現金のキャッシュバックがあります。その場合は「雑収入」として記帳します。摘要には「VISAデビット利用キャッシュバック(○年○月分)」などと記載します。
例えば、リンクシェアの11月分収益が12月19日に確定し、1月20日に振り込まれた場合は、確定日分だけ記帳します。回収できてないので残高は0になりませんが構いません。1月20日に振り込まれた収益は来年の確定申告分で記帳します。そうすると繰越残高が0になります。