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個人事業の開業届出書の書き方

個人事業を開始したらすぐに開業届を出しましょう。確定申告で青色申告をする場合は事前に「青色申告承認申請書」を提出する必要がありますが、青色申告をするためには事前に開業届を提出していなければなりません。通常は青色申告承認申請書と同時に出す人が多いです。

提出方法

税務署で用紙をもらって記入するか、自宅で印刷して直接持参または郵送

MEMO

自宅で印刷する方は個人事業の開業届出・廃業届出等手続(国税庁)より申請書をダウンロードできます。

注意

開業届と青色申告承認申請書はそれぞれ2枚ずつ用意して1枚に受領印を押してもらい、控えをもらうようにしましょう。1枚書いてコピーすると簡単です。郵送の場合は切手を貼った返信用封筒を同封して下さい。大事な個人情報が入っていますし、届いたか追跡できるので簡易書留で送付するのがお勧めです。

開業届や青色申告承認申請書は事業用の屋号付き銀行口座を開設する場合などに必要になります。屋号付き口座が不要の方でも控えは証明になりますのでもらっておきましょう。

本人確認書類

平成28年より届出書を提出する際には、①個人番号(12 桁)の記載及び②届出をする方の本人確認書類の提示又は写しの添付が必須となりました。本人確認書類の写しを添付する場合は、本人確認書類(写)添付台紙を印刷してそこに添付して下さい。

 次の1点
・個人番号(マイナンバー)カード
 または番号確認書類と身元確認書類各1点ずつ
【番号確認書類】 【身元確認書類】
・通知カード ・運転免許証
・住民票の写しまたは住民票記載事項証明書 ・パスポート
・在留カード
・公的医療保険の被保険者証
・身体障害者手帳など

記入例

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①税務署名

納税地を所轄する税務署名を記載して下さい。つまり自宅で事業をするのであれば自宅の管轄地域となっている税務署名を記入します。

地域によっては提出する税務署が異なることがありますのでご注意下さい。例えば、新宿区はすべて新宿税務署ではなく、管轄地域によって新宿税務署と四谷税務署に別れます。

MEMO

納税地を管轄する税務署は、所在地及び管轄(国税庁)で調べることができます。

②提出日

開業届を提出する年月日を記入して下さい。開業届は「事業の開始等の事実があった日(開業日)から1カ月以内」に提出することになっています。

③納税地

納税地、つまり事業を行う場所を記載して下さい。まず、「住所地、居所地、事業所等」の中から該当するものを丸で囲んで下さい。個人事業主の方は自宅で事業をする方が多いと思いますので、通常は住所地に丸をつけて、自宅の郵便番号、住所、電話番号(固定電話がなければ携帯電話でも可)を記載します。「居所地」は住民票を置いているところとは別の居住地で事業をする場合、「事業所等」は別途店舗や事務所を構えて事業をする場合に該当します。

④上記以外の住所地・事業所等

③で記入した納税地以外に住所地・事業所等がある場合に記載します。通常は空欄で構いません。

⑤氏名・生年月日

ご自身の氏名・フリガナ、生年月日を記載して下さい。印鑑も忘れずに押して下さい(シャチハタは不可)。

⑥個人番号

平成28年(2016年)1月以降に提出する方は、個人番号の記載が必要になりました。ご自身の通知カードに記載されている12ケタの個人番号(マイナンバー)を記入します。

注意

提出用には個人番号の記載が必要ですが、控え用には個人番号を記載する必要はありません。もし個人番号を記載後に控え用をコピーしてしまった場合は、控え用の個人番号を黒ペンでマスキング(塗りつぶし)して下さい。

マイナンバーは大事な個人情報なのでむやみに他人に知らせてはならず、厳重に管理するためです。控え用は事業用の屋号付き銀行口座を作る際などに必要となりますが、その際は銀行にマイナンバーを公開する必要はないのです。

⑦職業

職業を記入して下さい。アフィリエイトのみで事業をしている方は迷うところですが、WEBサイト運営業、広告業などが考えられます。また、アフィリエイター、アフィリエイト業という職業名は定着していませんが、それでも問題ないようです。

MEMO

職業欄の記入で悩んだ場合は日本標準職業分類(総務省統計局)を参考にしましょう。

注意

事業所得が290万円を超えると翌年から個人事業税の支払義務が発生します。このとき、職業欄に記載した業種が関わってきます。

個人事業税は業種によって課税される税率が異なります。例えば、広告業、デザイン業は税率5%、畜産・水産業は4%、あんま・マッサージ業は3%といったように決められています。業種ごとの税率は法定業種と税率(東京都主税局)をご覧下さい。掲載されていない業種は課税対象ではありません。アフィリエイトの場合は広告業に該当すると思われます。

⑧屋号

屋号はいわゆる個人事業者の会社名のことです。ただし、法人ではありませんので株式会社、○○会社などは使えません。○○商店、○○事務所は使用可能です。事業内容が想像しやすい屋号にするのがベターです。有名企業を連想させるものや長くて覚えにくい横文字は避けた方が良いでしょう。

屋号は必須ではないのでつけない方は空欄で構いませんが、例えばクレジットカードを作る際には勤務先の入力が必要となります。その際に屋号がないと空欄となってしまいます。屋号は持っていて損はないので記入することをお勧めします。

⑨届出の区分

開業を丸で囲みます。廃業する場合は廃業を丸で囲んで下さい。新規開業する場合はその他の欄は記入不要です。事業の引き継ぎを受けた場合、譲渡した場合は該当する箇所に住所、氏名も記入して下さい。

⑩所得の種類

通常は事業所得の事業に丸をつけます。不動産所得、山林所得、農業所得がある方は該当するものを丸で囲んで下さい。

⑪開業・廃業等日

開業した日(廃業する場合は廃業日)を記載して下さい。通常は営業を開始した日ですが、例えば店舗や事務所を持たないアフィリエイト業はこの日に開業したという明確なものがありません。開業日が明確でない事業の場合は開業しようと思った日で構いません。

⑫事業所等を新増設、移転、廃止した場合

通常は記入不要です。新増設、移転、廃止した方は記載して下さい。

⑬廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合

通常は記入不要です。法人設立のために廃業する方は記載して下さい。

⑭開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

同時に提出する届出書がある場合は有を、ない場合は無をそれぞれ丸で囲みます。青色申告を希望する、もしくは取りやめる方で「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」を同時に提出する方は有を丸で囲んで下さい。消費税に関する「課税事業者選択届出書」又は「事業廃止届出書」は通常は無を丸で囲みます。

⑮事業の概要

どんな事業を行っているか具体的に記載して下さい。アフィリエイトの場合はホームページ制作・運営、インターネット広告業、アフィリエイト業などが考えられます。

⑯給与等の支払の状況

従業員に関する項目です。専従者とは家族、使用人とは専業者以外のことです。家族を従業員にする場合は専従者の欄に、それ以外を従業員にする場合は使用人の欄にそれぞれ人数を記載して下さい。給与の定め方は月給、日給などと記載します。税額の有無は源泉徴収する人がいる場合には有を丸で囲みます。1人で事業をされる方は無記入でも構いませんが、私は専従者の欄に0と記載しました。

⑰その他参考事項

通常は空欄で構いません。

⑱源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無

源泉所得税は、原則として徴収した日の翌月10日が納付期限となっていますが、給与の支給人員が常時10人未満である源泉徴収義務者が「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出すると、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税および復興特別所得税について、年2回にまとめて納付する特例制度を受けることができます。この書類を同時に提出する場合は有を丸で囲みます。

⑲給与支払を開始する年月日

通常は空欄です。従業員がいる場合は給与の支払いを開始する日を記載して下さい。

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