私はオリコの「Orico Card THE POINT」というクレジットカードを持っていましたが、このカードは基本還元率が1%です。加えて、オリコモールを経由すると+0.5%の特別加算があり、さらにショップ別のボーナスポイントがあるため、特にインターネットショッピングではポイントが貯まりやすいカードでした。
カードを作った2019年当時は、オリコモールを経由するとAmazonで特別加算0.5%、ボーナスポイント0.5%で計2%のポイントが貯まる高還元カードでした。通常時でも1%と悪くなく、国民年金もポイント付与対象で、貯まったポイントはAmazonギフト券と対等交換できたのでメインとして使っていました。
目次
Amazonが一部カテゴリーを除き加算の対象外に
しかし、2021年にAmazonがデバイス(Kindle本・電子書籍など)、ファッションのカテゴリーを除いて特別加算とボーナスポイントの対象外となってしまいました。そのため、対象カテゴリー以外の商品購入では1%還元になりました。アマゾンとしては自社のAmazon Mastercardに加入してほしいということでしょう。
主なショップ別ポイント付与率
ショップ | 特別加算 | ボーナス | ポイント付与 |
Amazon | 0%(*1) | 0%(*1) | 1% |
楽天市場 | 0% | 0.5% | 1.5% |
楽天トラベル | 0% | 0.5% | 1.5% |
Yahoo!ショッピング | 0.5% | 0.5% | 2% |
さとふる | 0.5% | 1.5% | 3% |
じゃらんnet | 0.5% | 1% | 2.5% |
Qoo10 | 0.5% | 1% | 2.5% |
Apple公式サイト | 0.5% | 0.5% | 2% |
Dell(個人向け) | 0.5% | 2.5% | 4% |
Joshin Webショップ | 0.5% | 0.5% | 2% |
ニッセンオンライン | 0.5% | 3% | 4.5% |
ユニクロオンライン | 0.5% | 0.5% | 2% |
※*1=Amazonデバイス、ファッションのみ付与対象
上記の表のように、オリコモールを経由したAmazonの付与率が平凡になり、Amazonのためにこのカードを持つメリットは完全になくなってしまいました。今でも楽天市場では1.5%、Yahoo!ショッピングでは2%など、ショップによっては高いポイント付与があるので、これらのショップをよく利用する人は良いかもしれません。
ただし、次で示すポイント交換比率が改悪されてるので、ポイント交換先によっては実質還元率は下がります。
アマギフへの交換比率が年々改悪
さらに、オリコポイントをAmazonギフト券に交換する際の交換比率も、当初は500ポイントで500円分、2,000ポイントで2,000円分と対等に交換できましたが、2022年12月からは550ポイントで500円分、2,100ポイントで2,000円分と改悪され、2023年12月14日からは600ポイントで500円分、2,400ポイントで2,000円分とさらに改悪されてしまいました。
当初 | 改悪①(2022年12月) | 改悪②(現在) | |
アマギフ交換比率 | 500pt→500円 | 550pt→500円 | 600pt→500円 |
2,000pt→2,000円 | 2,100pt→2,000円 | 2,400pt→2,000円 | |
実質還元率 | モール経由で2% | 0.91~0.95% | 0.83% |
上記のように現在は600ポイントで500円分、2,400ポイントで2,000円分のアマギフと交換できるので、交換比率がさらに改悪されてしまいました。Amazonでショッピング時は1%のポイントがつきますが、アマギフ交換時の交換比率は改悪されたので、実質還元率は0.83%となります。
その他の交換レートも悪い
そのほかも1%を下回る還元率が多くなっています。かつてはTポイントや楽天ポイントにも交換できましたが、今はなくなってしまいました。
主な交換対象 | 交換比率 | 実質還元率 | |
PayPayギフトカード | 1,100pt | 1,000円分 | 0.91% |
Uber Eatsギフトカード | 1,000pt | 1,000円分 | 1% |
EdyギフトID | 1,000pt | 1,000円分 | 1% |
Apple Gift Card | 600pt | 500円分 | 0.83% |
1,800pt | 1,500円分 | 0.83% | |
Google Playギフトコード | 1,200pt | 1,000円分 | 0.83% |
FamiPayギフトコード | 500pt | 500円分 | 1% |
2,000pt | 2,000円分 | 1% | |
QUOカードPay | 600pt | 500円分 | 0.83% |
2,400pt | 2,000円分 | 0.83% | |
すかいらーくご優待券 | 6,000pt | 5,000円分 | 0.83% |
Pontaポイント | 1,000pt | 1,000pt | 1% |
WAONポイント | 1,000pt | 1,000pt | 1% |
dポイント | 1,000pt | 1,000pt | 1% |
ANAマイレージクラブ | 1,000pt | 600マイル | 0.6% |
JALマイレージバンク | 1,000pt | 500マイル | 0.5% |
UCギフトカード | 6,000pt | 5,000円分 | 0.83% |
21,000pt | 20,000円分 | 0.95% |
アマギフに交換した際の実質還元率の計算方法
クレジットカードは1,000円ごとに10ポイント付与で1%還元などとお買い物時のポイント付与率に惑わされてはいけません。そのポイントを何のポイントに交換するのか、その際の交換比率が対等でない場合はポイント付与率を下回る還元率になってしまいます。
実質還元率はポイント還元率×交換比率で計算します。例えば、オリコモールを経由して楽天市場で買い物をすると1.5%のオリコポイントが付与されますが、そのポイントをアマギフに交換すると0.83%の交換比率となるので、1.5×0.83で実質還元率は1.2%となります。交換先のギフト券やポイントが対等交換でない場合は注意が必要です。
アマゾンのために持つ理由はなくなったカードですが、今でもAmazon以外ではどれも1%を超えるのでポイントは貯まりやすいカードであることは間違いありません。
オリコポイントをアマギフに交換時の実質還元率
ショップ | ポイント付与 | 実質還元率 | |
Amazon | 1% | → | 0.83% |
楽天市場 | 1.5% | → | 1.2% |
楽天トラベル | 1.5% | → | 1.2% |
Yahoo!ショッピング | 2% | → | 1.7% |
さとふる | 3% | → | 2.5% |
じゃらんnet | 2.5% | → | 2.1% |
ユニクロオンライン | 2% | → | 1.7% |
ニッセンオンライン | 4.5% | → | 3.7% |
iDやクイックペイの搭載も終了
2023年4月からiDやQUICPayが非搭載になりました。非接触決済はVISAのタッチ決済かMastercardコンタクトレスのみになります。
アプリもサイトも時代遅れ
解約しようと思った大きな理由の1つが使いにくさです。オリコのサイトやアプリは昭和とは言いませんが、古臭いです。
カード決済時に三井住友カードやエポスカードではアプリで即通知が届き、金額はもちろん、場合によってはどこで使われたか社名まで出ますが、オリコはアプリからの通知はなく、メールで届くだけです。しかも、そのメールにも社名や金額は出ません。確認するにはアプリやサイトを開いて下さいという案内だけです。
これがオリコ会員のお客さま専用サイト「eオリコ」のログイン画面ですが、画像認証が必要なのです。いつの時代でしょうか。アプリもたまにログアウトされて再ログインを求められます。非常に見にくく、使いにくいです。
オリコは筆頭株主のみずほ銀行と結びつきが強いです。そのみずほ銀行も数々のシステムトラブルを起こし評判が悪いです。サイトやアプリを見てもやる気が感じられません。もはやこのカードを持つメリットが見いだせないため、解約しました。
Amazonはよく利用するので、アマゾン用にはAmazon Prime Mastercardを作ろうと思います。